「パスボックスとは何なのだろう」
「パスボックスの特徴を知りたい」
このようにお考えの方は多いでしょう。
今回は、パスボックスの原理と使用方法、特徴をご紹介します。
少しでも興味のある方はぜひ参考にしてくださいね。
□パスボックスとは
パスボックスという言葉は聞いたことがありますでしょうか。
ここでは、非常に便利なパスボックスについて説明をしていきます。
*パスボックスについて
クリーンルームへ物品を出したり入れたりするときに利用される、二重ドア付きの箱型の装置のことをパスボックスと言います。
これは2つの扉を同時に開けないようになっており、外気とクリーンルームを遮断できます。
この機能をエアーロック機能と言います。
エアーシャワー機能付きやクリーンユニット機能付きのものもあります。
エアーシャワー機能とは、物品に付いた粉塵をクリーンルーム内に一緒に持っていくことを防止する機能です。
物品の表面に高速ジェットエアーを当てて、付着した粉塵を取り除きます。
クリーンユニット機能とは、パスボックス内に清浄空気を供給し、空気を綺麗に保つ機能です。
2つの機能は覚えておくようにしましょう。
取り入れると、より便利なパスボックスになりますよ。
□パスボックスの原理と使用方法について
パスボックスがどのようなものであるかはイメージできたでしょうか。
ここからは、そんなパスボックスの原理と使用方法を詳しく見ていきます。
*パスボックスの原理について
パスボックスには、以下の3種類があります。
・扉が2つあるだけの標準型
・内部にシャワーが付いているシャワー型
・コンベアが付いているオート型
それぞれについて詳しく見ていきます。
標準型は、2つの扉があるだけの簡単なもので、
外部側とクリーンルーム側の二箇所同時には開けないという工夫がされているものがほとんどです。
これにより、不注意によってクリーンルーム内が汚くなってしまうのを防げます。
シャワー型は、外部とクリーンルーム間での受け渡しに使われるものに対して、パーティクルの付着がないように、中にシャワーがあります。
パーティクルが付着している可能性が高い場合や、ほんの少しのパーティクルの侵入が製品の不良につながってしまう場合に非常に有効です。
コンベア型は、コンベアが取り付けられており、多くの物品が外部とクリーンルームを移動する際に有効です。
*パスボックスの使用方法について
クリーンルームでは、人や物が出入りすることによる粉塵の持ち込みが汚染の一番の原因となっています。
パスボックスを正しく使用することで、この汚染を防げます。
具体的な使用方法は以下の通りです。
・外部側の扉を開けて、パスボックスの中に物品を入れる
・中を殺菌する
・扉を閉める
・扉を閉めた後、自動でUVランプが点灯し、UV殺菌を行う
・人がクリーンな衣装に着替える
・別の出入り口からエアーシャワーを浴び、クリーンルーム内に移動する
・クリーンルーム側のパスボックスの扉を開いて、物品を取り出す
エアーシャワー付きのパスボックスの場合は、扉を閉めた後、エアーシャワー処理を行います。
そうすることで、簡単に粉塵を取り除けます。
パスボックスの原理と使い方は以上です。
パスボックスのついての理解は深まりましたでしょうか。
□パスボックスの特徴とは
パスボックスには様々な特徴があります。
最後に、パスボックスの特徴についてお伝えします。
パスボックスの導入を検討している方は、ぜひお役立てくださいね。
*作業効率が上がる
パスボックスを利用することで、物品の持ち込みの工程が簡略化されます。
これにより、作業効率が上がることでしょう。
エアーシャワーやコンベア付きのパスボックスを上手く利用することで、さらに作業効率が上がります。
*クリーンルーム内の洗浄度を高く維持できる
パスボックスを利用することで、人の出入りが少なくなります。
人の出入りが少なくなることで、クリーンルーム内の洗浄度は高く維持できます。
高い洗浄度のクリーンルームでなければ、物品の不良につながってしまうこともあるためこの特徴は非常に大事です。
*インターロック機能が付いている
先ほども述べたように、パスボックスにはインターロック機能というものが付いています。
インターロック機能とは、外部側とクリーンルーム側の扉を同時に開けられないようにする機能です。
この機能により、クリーンルーム内が汚染されてしまうことを防ぎます。
パスボックスの3つの特徴についてご紹介しました。
パスボックスを利用することで、良いことがたくさんあります。
ぜひパスボックスを取り入れてみてはいかがでしょうか。
□まとめ
今回は、パスボックスの原理と使用方法、特徴をお伝えしました。
パスボックスを取り入れて、快適な環境がつくれると良いですね。
当社は、お客様の希望を叶えるエンジニアリングをしています。
大阪府を中心に近畿圏内の方は、お気軽にお声かけください。