「工場の屋根工事ってどんな種類があるんだろう」
このようにお考えの方はいませんか。
工場の屋根工事をするとなると、どの屋根を採用し、どんな工事を行うのか知っておく必要があります。
この記事では、工場の屋根の種類や工事の種類について紹介します。
□工場の屋根の種類とは
工場の屋根にはどのような種類があるのかご存じでしょうか。
普段見慣れている屋根でも、詳しいことは分からないという方は多いのではないでしょうか。
ここでは、工場の屋根の種類として波板スレートと折半屋根を簡単に紹介します。
*波板スレート
波板スレートとは、セメントと繊維を混ぜ込んだものを波の形に加圧成型して固めたものです。
小規模な工場や製造業の生産工場などで広く普及しており、工場や生産工場で主流とされてきた屋根ですが、
古い波板スレートにはアスベストが含有されており、アスベストが社会問題に発展したことから、現在は折半屋根が主流となっています。
現在はアスベストが含まれていない製品も販売されており、安価で施工しやすいため幅広く採用されています。
*折半屋根
折半屋根は、1枚の金属をジグザグに折りたたんだような形状の屋根です。
折半屋根は車庫や工場、倉庫、大きな自転車置き場などで使用されており、
材質は鋼版やガルバリウム鋼板が最も多く、フッ素鋼板やカラーステンレスは高価なため使われることは少ないです。
□波板スレートと折半屋根のメリット・デメリットとは
ここでは、波板スレートと折半屋根それぞれのメリット、デメリットについて紹介します。
*波板スレートのメリット
波板スレートの1つ目のメリットは、耐久性に優れていることです。
波板スレートの耐用年数は25年と言われており、頻繁にメンテナンスをする必要が無い点が大きなメリットです。
屋根材自体の強度は強いですが、それを固定している金属製のフックボルトなどはさびやすいので定期的なメンテナンスが必要になります。
2つ目のメリットは、耐火性に優れていることです。
波板スレートに使用されている屋根材は法定不燃材料であり、各種防火・耐火構造として認定されています。
3つ目のメリットは、遮音性に優れていることです。
屋根の厚さは6mmと薄いですが、工場外部に漏れる音がとても少なく、
外部から内部に伝わる音も少ないため、雨の日でも工場内は静かです。
4つ目のメリットは、建材が比較的安価な点です。
建材としては安い方ですが、上記のような性能も兼ね備えているのでお得と言えます。
*波板スレートのデメリット
波板スレートのデメリットは、屋根材の表面に土埃などが付きやすく、汚れやすいことです。
砂埃や土埃が付着しても劣化したり腐食したりすることはないですが、そのままにしておくと工場の見た目が悪くなってしまいます。
定期的にメンテナンスをしてきれいな状態を保つようにしましょう。
*折半屋根のメリット
折半屋根の1つ目のメリットは、強度が高いことです。
紙を何重にも折ると強度が増しますよね。
それと同じように、折半屋根は金属を折り曲げることで強度を高めているのです。
2つ目のメリットは、とても軽量で水はけが良いことです。
軽量なため、建物への負担が少なくなり耐震性を高められます。
3つ目のメリットは、加工しやすいことです。
屋根材の1つであるガルバリウム鋼板は加工しやすいのが特徴です。
加工しやすいため組み立てやすく、工期も短縮できるので工事費を抑えられ、
金属製なので耐火性に優れているのも折半屋根のメリットです。
*折半屋根のデメリット
折半屋根の取り付け方として、屋根材を折り曲げ加工して固定するハゼ締めとボルトで固定する重ねがあり、どちらにもデメリットがあります。
ハゼ締めの場合、固定力が弱いことがデメリットとなります。
強風と経年で屋根材が徐々に緩んでいき、外れやすくなることがあるので、点検の際は屋根材が緩んでいないか確認しましょう。
重ねの場合、雨漏りしやすいことがデメリットとなります。
ボルトに取り付ける樹脂製のキャップの中には紫外線に弱いものもあり、そのようなキャップは固くなって、割れて外れることがあります。
そうなると、ボルトから折半屋根に錆びが移り、雨漏りにつながりますので、キャップが外れた場合は、錆止めを塗布してから新しいキャップを被せましょう。
□工場の屋根修理の方法とは
工場の屋根修理には、カバー工法、屋根塗装、葺き替え工法の3種類があります。
・カバー工法
カバー工法は一般住宅の屋根リフォームでも利用されており、既存の屋根の上に新しい屋根材を被せる工法で、安価で工期が短いのが特徴です。
・屋根塗装
屋根塗装を行うことで、屋根材の保存性を高められます。
塗装で使用される塗料には遮熱塗料と呼ばれるものがあり、その塗料を使用することで室内環境を一定に保ち、冷暖房費の節約につなげられます。
・葺き替え工法
葺き替え工法は既存の屋根を撤去し、新しい屋根に葺き替える方法です。
葺き替え工事を行っている間は工場の屋根が空になってしまうので、この工法が生産施設で採用されることはほぼありません。
以上が工場の屋根と工事の種類になります。
工場の屋根の修理や工事を先延ばしにしてしまうと、作業に大きな影響を及ぼしたり、雨漏りしてしまうなどの問題が発生するため、早めの修理が大切です。
工場の屋根工事についてお困りの方はぜひ一度当社にご相談ください。