「天井クレーンを設置したいけれど、費用や納期についていまいち理解していない。」
このようなお悩みを抱えている方はいませんか。
費用や納期を知らない場合、予算を超えたり、期日に間に合わなかったりする可能性があります。
そこで今回は、天井クレーンの設置にかかる費用や納期、注意点について紹介します。

□費用と納期について

まず押さえていただきたいことは、これから紹介するのは「目安」ということです。
設置するときの状況や時期などによって費用や納期は前後します。
それを踏まえて確認していきましょう。 

そもそも、クレーン・天井クレーンとはどういったものを指すのでしょうか。
クレーンは動力を使い、荷を吊り上げ、水平運搬を行う機械装置を指します
特徴として、移動する範囲が限られていることが挙げられます。
そのため、人力で荷を吊り上げる場合はクレーンとは見なされません。 

そして、天井クレーンは建物の両側の壁に沿って、ランウェイ上を走行するクレーンを指します。
建物の天井を走るため、天井クレーンと名付けられましたが、天井走行起重機とも呼ばれています。
屋外のクレーンでも、天井クレーンと同じ構造・形状であれば天井クレーンに分類されます。 

天井クレーンの特徴としては、据付面積が小さいものの、運搬できる範囲が広く、速度が速いことが挙げられるでしょう。
種類はいくつかあり、代表的なものは「クラブトロリ式天井クレーン」「ホイスト式天井クレーン」「製鋼用天井クレーン」があります。 

では、費用と納期の説明に移りましょう。
費用は、おおよそ70〜500万円かかります。
これにはクレーンガーター製作費や巻き上げ機費用、試運転調整などの費用も含まれています。
そして、納期は1〜3ヶ月程度の場合が多いです。 

冒頭でも申し上げたとおり、これらの数値はあくまで目安です。
詳細が気になる方が専門企業に相談いただけますと幸いです。 

□設置するときの注意点について

 続いては、天井クレーンを設置するときの注意点についていくつか紹介します。

*クレーン設置報告書を提出する

天井クレーンを設置する場合、クレーン設置報告書を提出する必要があります。
各種書類は厚生労働省のHPからダウンロードできるため、設置したい方は確認しましょう。 

*適切な天井クレーンを導入する

先ほど紹介したように、天井クレーンにはいくつかの種類があります。
大分類に「天井クレーン」、中分類に「普通型天井クレーン」「特殊型天井クレーン」、小分類に「クラブトロリ式天井クレーン」「ホイスト式天井クレーン」「製鋼用天井クレーン」などがあります。
もちろんそれぞれ用途が異なります。
そのため、必要性に応じたクレーンを選び、設置しましょう。 

どれを選べば良いかわからない方は目的を明確にし、それをお伝えください。
目的を明確にするとは、どのような重量物をどう運ぶか、を決めることです。
搬送のルートや距離に合わせて、最適なものを選びます。 

*建物の条件を確認する

 どの天井クレーンを選べば良いか分かったら、次は、天井クレーンが建物に対応しているか確認しましょう。

特に強度の確認は大切です。
天井クレーンを設置すると、建屋に負担が大きくかかります。
そのため、建屋に十分な強度があることは最低条件として挙げられます。
念入りに確認しましょう。 

「過去に強度を確認しているから大丈夫。」
このように考えている方もいると思いますが、安全のためにこのタイミングで再び確認することをお勧めします。
築年数が古い場合は経年劣化が起き、目に見えない場所で劣化や歪みが起きている可能性があります。
天井クレーンが安全に導入できる状態なのか、しっかり確認してから導入しましょう。 

*クレーンを点検する

工場に設置されるクレーンは消耗が激しいです。
そのため、定期的に点検しない場合、知らない間に劣化が進みます。
その結果、作業効率が落ちたり、最悪の場合は大きな事故につながったりする可能性があります。
定期的に点検やメンテナンスをしましょう。
点検に関して、吊り荷重500キロ以上のタイプでは年次自主点検が必要です。
構造や機械、電気部分、ワイヤーロープの劣化状況を調べ、異常があればすぐにメンテナンスに取り掛かります。
作業開始前点検も確実に行いましょう。 

*流れを確認する

最後の注意点としては、天井クレーンを設置するときの流れを把握しておくことです。
大まかな流れとしては以下です。

・報告書の提出、審査
・クレーンの設置工事
・検査、検査証の交付
・定期的な性能検査 

期間は、目安で1~3ヶ月です。
時期や設置エリアによって時間がかかることもあり得るため、余裕のあるスケジュールを立てましょう。 

以上の5つが天井クレーンを設置するときに注意することです。
特に大切なことは建物が対応可能かどうかです。
天井クレーンは重く、工場が耐えきれなかった場合は命を落とすことも考えられます。
そのため、どの種類の天井クレーンが目的に合っているか確認した後、工場で対応可能か注意しましょう。 

また、費用と納期にも注意する必要があります。
できるだけ早めに動き始め、今回紹介したものは目安と捉えて取り掛かりましょう。

天井クレーンの設置でお困りの方はぜひ一度当社にご相談ください。

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