クリーンルームの設置を検討中の方はいらっしゃるでしょうか。
このようにお考えの方の中には、クリーンルームって本当に必要なのかわからず設置を迷っている方、予算が気になるという方もいらっしゃいますよね。
そこで今回は、クリーンルームの設置の必要性と予算について紹介します。
□クリーンルームの設置が必要とされる理由とは
クリーンルームの設置がどうして必要なのかをしっかりと理解している方は多くないでしょう。
ここでは設置が必要とされる背景を紹介します。
設置しようかと迷っている方は是非参考にしてください。
私たちは普段何気なく生活していますが、それに欠かせない空気について考えたことはあるでしょうか。
私たちを取り囲む空気の中には、ホコリや細菌が目に見えないレベルでたくさん存在しています。
実際に、窓から差し込む光の反射でホコリが待っている状態を目にしたことがある方も多いと思います。
また、冬場は病気の蔓延を防ぐために、定期的に室内の空気を換気することが推奨されています。
このような一見見えないホコリや細菌のことを浮遊微小粒子や浮遊微生物と呼びます。
普段の生活ではこうした物質を気にする必要はないでしょう。
しかし、半導体や精密機械を扱う現場や手術室、医薬品の製造現場では、こうした浮遊微小粒子や浮遊微生物への対策を施す必要があります。
例えば、半導体集積回路での事例を確認してみましょう。
隣り合う回路の間に小さな浮遊物が落ちるとショートを起こす可能性があります。
こうした浮遊物によるトラブルを回避したり、衛生状態を保ったりするために設置するのがクリーンルームです。
クリーンルームは、高性能フィルターを通すことで、空気中の浮遊物を減らします。
また、クリーンルーム内部は基本的に外部より気圧が高い陽圧になることも押さえておきましょう。
□クリーンルームの種類について
ここまではクリーンルームを設置する必要性を紹介しました。
設置しようと思った方も多いのではないでしょうか。
ここからはクリーンルームの種類について紹介します。
クリーンルームは主に2種類に分けられます。
1つ目は、簡易、省エネ型クリーンルームです。
こちらのクリーンルームは、室内パッケージ乱流方式、天井ダクト乱流方式、ライン式ダクト層流・乱流方式があります。
クリーンルームといっても、それほど洗浄度高い必要性がないこともありますよね。
そういった場合には、室内パッケージ乱流方式がおすすめです。
設備コストやスペースを取らない優れたクリーン化システムです。
吹き出し部分は効果がありますが、下面はチリやホコリが堆積しやすいです。
天井ダクト乱流方式は、設備コストが安く、管理がしやすい点から最も普及しています。
天井から下方向に空気を吹き出し循環させます。
乱流によって部屋全体に塵やホコリが拡散しますが、床からの巻き上がりが起きにくいでしょう。
ライン式ダクト方式は、室内パッケージ乱流方式にライン式ダクトを採用したものです。
設備コストは安いままで洗浄度を高められます。
施工後にユニットの移動がしやすいことやメンテナンスのしやすさが特徴的です。
2つ目は、大型クリーンルームです。
大型クリーンルームは垂直層流方式が一般的でしょう。
こちらは、クラス1〜100まであるので、高い洗浄度が必要とされる場所で使用する場合におすすめです。
室内洗浄度が作業員数や状態に影響されにくいため、高い洗浄度を保てます。
□クリーンルームを設置する際の予算について
ここまではクリーンルームの必要性や種類について紹介しました。
設置する場所にあった性能のクリーンルームを設置することも大切ですが、予算についても気になるところですよね。
ここからはクリーンルームを設置する際にかかる費用について紹介します。
設置する際の費用はクリーンルームの性能によって左右されるでしょう。
最も高額になるのが、精密な温度管理や湿度管理が必要なものです。
その次は、温度管理は必要ないが、湿度管理が必要なものです。
そして、温度や湿度の管理が必要のない簡易的なクリーンルームが最も安価でしょう。
大体の相場としましては、小規模かつ簡易的なクリーンルームであれば、およそ15〜25万円で設置できるでしょう。
企業としては費用をかなり抑えられるため、導入のハードルが下がるでしょう。
完全なクリーンルームを設置する場合には、1000〜2000万円ほど必要になることも考えられます。
かなり費用が高いので、業務内容にあった適切な性能のクリーンルームを選ぶことが大切です。
どういったクリーンルームが適切なものかわからない場合は、当社までお気軽にご相談ください。
□まとめ
今回は、クリーンルームの設置の必要性と予算について紹介しました。
精密機械を使用する場所、衛生管理が必要な場所ではクリーンルームの設置をおすすめします。
予算としては、簡易的なものは15〜25万円、完全なものであれば1000〜2000万円かかることもあります。
設置をお考えの方は、是非当社までご連絡ください。