保全という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
実際に説明するのは難しいと感じる方も少なくないでしょう。
保全は工場の生産を安定させるために必要不可欠です。
そこで今回は、保全の概要と重要性、モーターの不具合について紹介します。 

□保全の概要と設備保全の重要性について

そもそも保全という言葉の意味をしっかりと理解できていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際に保全の意味を聞かれてはっきりと答えられる方はとても素晴らしいですね。
ここでは保全の概要と設備保全の重要性を紹介します。

保全は設備保全という形で使用することが多いです。
設備保全とは、工場で稼働しているさまざまな生産設備の点検や修理を行うことを指します。
それほど難しい言葉ではないので、工場やメーカーの所長さんであれば、理解している方も多かったでしょう。 

長い間生産設備を使っていると、さまざまな箇所で故障が発生しますよね。
故障が発生すると生産効率がかなり低下します。
そうなると、納品に間に合わなくなったり、不良品ができたりというトラブルも起きるでしょう。
こうしたトラブルを防ぐために設備保全はとても大切ですね。

ここからは設備保全の目的をより詳しく紹介します。

1つ目の目的は故障を最小限にすることです。
工場では設備が停止するだけでかなりの損害が発生してしまいますよね。
そうしたトラブルを限りなく0に近づけることが設備保全の1番の目的とも言えるでしょう。 

2つ目の目的は、生産設備の長寿命化です。
生産設備を長い間使用し続けられれば、定期的な交換の頻度が減らせますよね。
無駄な部品交換の回数を減らすだけで、生産効率は高まるでしょう。 

3つ目の目的は、停止時間の減少です。
工場の設備は停止すると、それだけで損害になってしまいます。
停止時間を減らすことも設備保全の目的です。 

4つ目の目的は、不良品の発生防止です。
工場では、常に何か商品を作り出しています。

設備の性能が低下した状態で生産し続けていると、不良品が大量に生まれてしまいますよね。
これらは全て破棄することになり、大きな損害でしょう。
不良品を防ぐことはかなり重要です。 

□モーターの保全の種類、事後保全と計画保全について

単に保全と言っても3つの種類があります。
それは、定期保全と事後保全、予知保全です。
それぞれについて詳しく紹介するので参考にしてください。

定期保全は、定められた時間計画に従って、設備の点検や清掃、取り替えを行うことです。
この段階で異常を全て発見することは難しいですが、定期的に実施することはかなり大切です。
こちらのメリットは、突発的な故障や停止を防げる可能性が高いことです。
また、保全の計画が立てやすいこと、設備の安全性が保てることもメリットでしょう。
設備の停止は工場にとって大打撃となってしまうので、定期保全でリスクを回避しましょう。

次は事後保全について紹介します。
こちらは、設備に故障が発生した場合に、対策をとり、原状回復を行うことです。
修理することはもちろん、同じような故障が2度と発生しないように対策することも含まれています。
簡単にお伝えすると、壊れてからのメンテナンスになるので、定期保全や予知保全の方がおすすめです。
メリットは、費用の負担が少ないことです。

最後に予知保全について紹介します。
こちらは名前の通り、設備やシステムのトラブルを未然に発見し、防止することです。
現場では最も重要視される部分です。

メリットとしては以下の4つが挙げられるでしょう。
・安全性が保てる
・故障停止を防げる可能性が高い
・計画保全よりも費用が抑えられる
・メンテナンスや管理が簡単 

□モーターの不具合について

ここまでは保全の種類や重要性について紹介しました。
ここからはモーターに不具合が起きた場合の原因について紹介します。
モーターの不具合ごとに原因を紹介するので参考にしてください。

考えられる不具合は以下の8つです。
・振動が酷くなる
振動がひどい場合は、玉軸受が損傷していたり、コイルの一部がショートしていたり、負荷がバラついていたりします。

・触るとビリビリする
触るとビリビリするのは、絶縁劣化により漏電を引き起こしているためです。
清掃が困難な場合は専門業者に依頼しましょう。

・使用中に熱くなる
使用中に熱くなるのは、軸受の劣化による機械損や磁石の劣化などが考えられます。
全体的に劣化が進んでいる場合は、交換が必要でしょう。

・回転が遅くなる
回転が遅くなった場合は、モーターの劣化、ブラシの摩耗限界が考えられます。

・サビがひどい
サビがひどい場合は、表面だけでなく、内部にまでサビが進行しているでしょう。
モーターの交換をおすすめします。

・動作音が大きくなる
動作音が大きい場合は、各部品の劣化によるがたつきが原因でしょう。
負荷のばらつきやコイル短絡の可能性もあります。

・回転力が弱くなる
回転力が弱くなるのは、コイル短絡でない場合、永久磁石の磁力減衰が原因でしょう。
ご自身での修理は困難ですので専門業者に依頼するようにしてください。

・電力の消費が大きくなる
電力消費の増加は、モーター効率の低下が原因です。 

□まとめ

今回は、保全の概要と重要性、モーターの不具合について紹介しました。
保全をして工場の生産効率を上げられると良いですね。
モーターに不具合が生じている場合は、当社までご相談ください。

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