工場のコンベアについて詳しくご存知でしょうか。
コンベアと言っても種類が豊富にあるため、搬送物や目的に合わせて選ぶ必要があります。
そこで本記事では、コンベアの種類やそれぞれの特徴をご紹介していきます。

□コンベアの種類と名称をご紹介

この章では、コンベアの種類を5つご紹介します。

1、ばら物用コンベア
ここで言うばら物とは、1つの単位にまとめられない粒状や粉状、塊状の物体を指します。
具体的には、土砂や石炭、穀物がそれに当たります。

2、かさ物用コンベア
かさ物とは、1つの単位にまとめられたパレットに積載されたものや袋状、箱状のものを指します。

3、定置形コンベア
定置とは、恒久的に設置されたものを指します。

4、移動型コンベア
その名の通り、移動できるコンベアを指します。

5、可搬型コンベア
このタイプは、コンベアの本体全体を機械的、または人的に持ち上げて移動可能です。

□コンベアで運ぶのに適しているものとは?

ここでは、ベルトコンベアとローラーコンベアが運ぶのに適しているものをご紹介します。

最初に、搬送物における違いについて見ていきましょう。
ベルトコンベアでの搬送には、粒状物や袋物、箱物をはじめ、幅広い搬送物が適しています。
反対に、ローラーコンベアに向いている搬送物は、底面が平らなものです。

次に、上り傾斜と滞留について2つのコンベアの違いを見ていきましょう。
ベルトコンベアの特徴は、ベルト表面と搬送物の間の摩擦力が高いことです。
したがって、滑りにくいベルトを使えば上り傾斜搬送ができます。

では、コンベア上に搬送物を留め置くことを指す滞留はどうでしょうか。
滞留には、滑りやすいベルトを使うと良いです。
しかし、そうすると搬送物の底面が擦れるだけでなく、モーターをはじめとした機械の故障が起きるかもしれません。
そのため、ベルトコンベアに滞留は向かないでしょう。

次にローラーコンベアです。
ローラーコンベアの特徴は、搬送物とローラーの間の摩擦が少ないことです。
それゆえ、摩擦力が必要な上り傾斜搬送には向きません。

反対に、ストッパを取り付けることで滞留は可能になります。
滞留がよく使われる場面としては、搬送物を一個ずつ切り離す時が挙げられます。

□ローラーコンベアの選び方をご紹介

コンベアを選ぶ際に、どのような基準で選べば良いのか分かりませんよね。
ここでは、ローラーコンベアの選び方についてお話しします。

ローラーコンベアを選ぶ際にはまず、以下の4つを参考にしましょう。
・ローラー幅の選定
・ローラーピッチと脚支持ピッチの選定
・機長の選定
・自走勾配の選定

1つ目は、ローラー幅の選定です。
これは、搬送物の外形寸法を参考にして決めましょう。
搬送物の外形にカーブがない場合は、搬送物の底面幅に50mm以上の余裕があるローラーが良いです。

2つ目は、ローラーピッチと脚支持ピッチの選定です。
搬送する物の底面の長さと質量によってローラーピッチは決まります。
注意したいのは、搬送物を受けるピッチを常時4本以上にすることで、1本にかかる強度を規定の負荷以下にすることも大切です。

脚支持ピッチは、コンベアへの積載負荷から決めましょう。
具体的には、搬送物の質量をメートルあたりで計算します。
そして、許容負荷以下になるようにしましょう。

3つ目は、機長の選定です。
これは、コンベア製品質量と取り扱いやすい長さを基準に決めましょう。
標準最大機長(メートル)は、一般的にはカーブ部を除いて、必要台数にラインの長さ(メートル)を掛け算して出せます。
しかし、機長は機種によって多少異なるので注意しましょう。

4つ目は、自走勾配の選定です。
フリーローラーで1番大切なのは、この自走勾配の決め方で、
その理由として自走勾配の選定を間違えると、搬送物が暴走したり、自走しなかったりするためです。
そうなると、工場での生産や作業に大きな影響を与えてしまうことが想像できるかと思います。

自走勾配は、搬送物の「底面の状態」「質量」「材質」によって変わります。
材質や質量ごとに一般的な勾配を参考にしてみてください。
実際に勾配を決める際は、あらかじめテストをした上で最終決定すると安心です。

コンベアを選ぶ際には、他にも考慮する点があります。
例えば、食品工場で使うコンベアを決める場合です。

食品工場では、衛生的な環境を保つのが大変重要ですよね。
そのため、洗浄しやすいものが良いかもしれません。
また、センサーでの制御や整列装置、投入装置、他の加工機器との連動も必要です。
食品工場でのコンベアをお探しの方は、サニタリータイプのコンベアの導入や、他の機器や制御システムと連動した搬送システムを検討してみてはいかがでしょうか。

□まとめ

本記事では、コンベアの種類をご紹介しました。
搬送するものによって、適切なコンベアは違いましたね。
ローラーコンベアを導入する場合は、ご紹介したローラーコンベアの選び方も参考にしてみてください。
工場のメンテナンスでお困りの方は、お気軽に当社までお問い合わせください。

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