皆さんは、空気圧縮機の仕組みをご存じですか。
空気圧縮機という名前は聞いたことがあるけど、仕組みは知らないという方もいるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、空気圧縮機の仕組みや選び方のポイントをご紹介します。

□圧縮機とは何か解説します

「圧縮機といっても、具体的にどんな装置なのか分からない」
このように思われる方が多いかと思います。
そこで、ここでは圧縮機とは何か解説します。

圧縮機とは、その名の通り圧縮した気体を押し出す装置です。
圧縮された空気は、空気圧縮利用器に送られて各々の用途に利用されます。

空気は常に私たちの周りにあるものですが、普段生活するうえで意識することはほとんどありませんよね。
それは、空気は味も臭いもなく、そこに存在するということを感じられないからです。
ですが、実は空気を圧縮すると大きなエネルギーとなるのです。

空気がエネルギーとして使われている身近な例として、エアーダスターが挙げられます。
エアーダスターとは、空気の力でほこりを吹き飛ばすものです。
片手で手軽に使えるものでさえ、ほこりを吹き飛ばすほどの威力があります。
これが大型化されれば、用途が広がることは容易に想像できますね。

このように、普段存在を意識していない空気を、大きなエネルギーに変えられる装置が圧縮機なのです。

□スクリュー圧縮機の仕組みをご紹介

次にスクリュー圧縮機についてご紹介していきます。
スクリュー圧縮機とは、ケーシングの中で雄と雌のスクリューロータを回転させて圧縮するタイプの圧縮機を指します。
ここからは、スクリュー圧縮機の仕組みを見てみましょう。

スクリュー圧縮機では、まずロータの吸込口から空気が入ることでロータが回転し、歯型のかみ合いが外れます。
そして歯形の空間中に空気が吸い込まれ、さらに回転することでケーシングの壁に空気が遮られ、吸入が完了します。
吸入が完了し、歯形空間とケーシングの間に閉じ込められた空気が、ロータの回転により圧縮されます。

そしてロータの回転に伴い、空気は軸の方向へ移動しながらさらに圧縮され、吐出口に至ると所定の圧力に到達します。
最終的には圧縮された空気が、吐き出し側のケーシングに開けられたノズルから外へ排出されるという仕組みです。

少しイメージしづらいかもしれませんが、主に吸込、圧縮、吐出という3つの段階を踏んで空気が圧縮されていると理解していただければ問題ありません。

□コンプレッサーの選び方をご紹介

ここまで圧縮機の仕組みを解説しましたが、実際にどのように選べば良いか分からないですよね。
そこで、ここではコンプレッサーの選び方を4つご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。

*出力を決める

1つ目は、出力を決めることです。
まず、使用空気量を確認しましょう。
そして常用圧力を調べ、コンプレッサーを選ぶのですが、
一般工具の圧力は、0.4メガパスカルが目安です。
機械シリンダーなどは、使用圧力に0.2メガパスカル程度をプラスした値を目安に決めると良いでしょう。

*電源を確認する

2つ目は、電源を確認することです。
小型コンプレッサーには、家庭のコンセントで使える単相100ボルトの機種もありますが、工場で使用するコンプレッサーのほとんどは三相電源200ボルトもしくは220ボルトとなります。
また、周波数は東日本では50ヘルツ、西日本では60ヘルツというように地域によって異なります。
ご自身がお住まいの地域の周波数をしっかり調べておきましょう。

*タンク容量を確認する

3つ目は、タンク容量を確認することです。
圧縮空気は空気タンクに貯めておくのですが、この容量が大きければ大きいほど使える圧縮空気の量が増えます。
そのため、エアーツールで多くの作業ができるようになるということです。
ただし、その分タンクが重くなるので注意しましょう。

*圧縮空気の品質を確認する

4つ目は、圧縮空気の品質を確認することです。
コンプレッサーには2つのタイプがあり、用途に合わせて使い分ける必要があります。

まず1つ目は、スタンダードエアーオイルタイプです。
これは給油式のコンプレッサーで、回転部分や摺動部分を潤滑にするためにオイルを使用したものです。
工場や車輛整備、印刷梱包などの用途に使われることが多いので参考にしてみてください。

2つ目は、ハイクオリティエアーオイルフリータイプです。
これは無給油式のコンプレッサーで、油分を好まない環境に適しています。
部品自体に自己潤滑性がある材質を使用しており、吐出した空気中に潤滑油を含まないコンプレッサーです。

用途としては、食品や包装機、農業機械、化粧品や医療品、半導体や精密部品に使われることが多いです。
ご自身の用途に合わせてこれら2つのタイプを使い分けると良いでしょう。

□まとめ

今回は、空気圧縮機の仕組みをご紹介しました。
空気圧縮機は幅広い産業分野で活躍しています。
今回の記事で、皆さんに空気圧縮機の仕組みや選び方を少しでも理解していただければ幸いです。
当社では、空気圧縮機の修理やメンテナンスをお請けしています。
少しでも気になることがあればご相談ください。

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