倉庫は単なる保管スペースではなく、貨物や荷物の一時的な滞留場所としてはもちろんのこと、作業動線や物流効率にまで大きく影響を与える重要なインフラです。
倉庫は生産現場や工場において重要な役割を担っていますが、耐用年数を超えて使用したり、定期的なメンテナンスを怠ったりすると、劣化が進行し、腐食や耐久性の低下を招きます。その結果、生産性の低下や多額の改修費用が発生する恐れがあるため、適切な維持管理が不可欠です。
そこで本記事では、倉庫の耐用年数からメンテナンスのポイントについてご紹介します。
倉庫の耐用年数
倉庫は建築構造によって法定耐用年数が定められており、耐用年数に合わせてメンテナンスや修繕を実施する必要があります。
これはあくまで税務上の減価償却に基づく目安ですが、実際には定期的な倉庫メンテナンスや使用環境の影響により、実用上の寿命は大きく変動します。たとえば、沿岸地域に立地する工場では塩害により錆の進行が早まることがあるため、耐用年数よりも前に倉庫修繕が必要になることもあります。
倉庫のメンテナンスが必要になる症状
倉庫の状態を長期間良好に保つためには、劣化の初期症状を見逃さず、早めに対処することが重要です。以下のような症状が見られた場合には、速やかな点検・修繕を検討する必要があります。
屋根や外壁の錆・腐食:金属製の屋根やサッシ、手すりなどに錆が目立つ場合は、塗膜劣化が進行している恐れがあるため、放置すると雨漏りや構造部材の腐食につながります。
外壁・基礎のひび割れ(クラック):温度差や地盤の変動、経年劣化によりコンクリート部にクラックが発生します。ひび割れは構造耐力に影響を与える可能性があり、雨水の浸入によって内部の鉄筋腐食も招きます。
床面の剥離や沈下:重量物の搬入やフォークリフト走行によって生じる床面の傷みも、作業効率や安全面に関わる重要なポイントです。
シャッター・ドアの不具合:可動部の開閉トラブルや異音は、歪みや機構部の摩耗が原因であることが多く、突発的な故障を防ぐためにもメンテナンスが必要です。
これらの症状は初期段階であれば、部分補修や簡易な修繕で対応可能ですが、放置すると大掛かりな工事が必要となり、コストや工期にも大きな影響を与えます。
工場の倉庫におけるメンテナンス箇所とポイント
次に倉庫のメンテナンス箇所とそのポイントについてご紹介します。
屋根・雨樋
雨漏りを防ぐため、防水塗装やシーリングの劣化を定期的に確認します。また、落ち葉やごみの詰まりは排水不良を引き起こすため、雨樋の清掃も必要になります。
外壁・構造躯体
目視によるクラックの有無、表面仕上げの浮きや剥がれ、塗膜の変色などに注目します。ひび割れ部分にはコーキングや注入工法を用いて対応します。
基礎・床
床面の段差・沈下・浮き上がりなどは、安全性に直結するため、定期的なレベルチェックを推奨します。特にフォークリフト走行の多いエリアでは、摩耗やクラックに注意が必要です。
開口部(シャッター・ドア)
開閉のスムーズさ、錠前の機能、異音の有無を点検します。電動シャッターの場合はモーターやリミットスイッチの状態も確認対象となります。
換気設備・照明
空調設備や排気ファン、照明の不点灯や劣化も作業環境に影響を与えます。LED化による省エネ対策も合わせて検討することで、長期的なコスト削減にもつながります。
工場の倉庫のメンテナンスなら工場工事大阪.comにお任せください
いかがでしたでしょうか。今回は倉庫の耐用年数やメンテナンスについてご紹介しました。工場工事大阪.comを運営する株式会社藤浪では、様々な工場設備の設置工事やメンテナンス工事に対応しております。お困りの方はお気軽にご相談ください。