「工場内で発生するCO2削減の取り組みを考えている」
「脱炭素化によるメリットを知りたい」
このようにお思いの方は多くいらっしゃいますよね。
そこで今回は、CO2削減が必要な理由と取り組みのポイントについて紹介します。

□CO2削減が求められる理由とは

脱炭素やCO2といった言葉は聞いたことがあるという方は多いでしょう。
どのような背景があってCO2削減の取り組みが求められるようになったのかまで知っている方は少ないかと思います。

CO2という物質は、有機物を燃焼することで発生します。
2019年度の日本でのCO2の排出量は、1100000794トンでした。

産業革命が起きてから世界でのCO2排出量はかなり増えてきています。
そして、このまま何の対策も施さない状態で進んでいくと、2100年には最大で4.8度も気温が上昇すると予想されています。

気温が上がれば、海面の上昇や伝染病の流行、動植物の減少といった事態を招くでしょう。
そして、これらが悪循環となってさらなる気候変動が発生します。
私たち人間を含めた地球上の動物が、地球上で暮らしていくためにはCO2問題を解決する必要があります。

□CO2削減の取り組みのポイントを紹介

ここまではCO2削減が求められる理由について紹介しました。
実際にCO2削減に取り掛かろうと思った方は多いでしょう。
しかし、どのようにしてCO2削減をするのかわからないですよね。
ここからはCO2削減の取り組みのポイントを紹介します。

1つ目のポイントは、省エネの実現です。
多くのエネルギーを使用する設備があるかと思います。
それらを工夫しながら運用しましょう。

省エネ化にはさまざまな方法があります。
以下では具体的な方法について紹介します。

・運転状況を確認する
適切な温度や湿度があれば、その状態にした方がエネルギーを効果的に使用できます。

・高効率の設備に変える
いまだに旧式の設備を使っている方はいらっしゃいませんか。
設備機器は常に進化を続けています。
最新の設備は、高効率で稼働できるのでエネルギー消費を抑えられるでしょう。

・回転数制御装置の導入
コンプレッサーやファン、ポンプなどを最大負荷で使っているという方はいらっしゃるでしょうか。
常時最大負荷で使用するとかなりのエネルギーを消費してしまいます。
こういった場合におすすめしたいのは、可変速制御を行うことです。
インバータを使うと、動力を必要最低限に抑えられます。
消費エネルギーの削減に役立つでしょう。

2つ目のポイントは、再生エネルギーの活用です。
現状日本は電力の70パーセント以上を火力発電で補っています。
火力発電は、先ほど紹介した燃焼が伴う発電方法なので、CO2が排出されているのです。
太陽光発電やバイオマスといった再生可能エネルギーを使用することも、CO2削減に大きく役立ちます。

3つ目は、補助金の活用です。
CO2排出対策の事業には、補助金が設定されています。
2021年度の公募期間はすでに終わっているのですが、来年度も実施される可能性は大いにあります。
国の補助金だけでなく、自治体が独自で補助金を設定していることもあるでしょう。
補助金を利用できるということは、省エネ化のための設備投資コストを抑えられます。
環境省や自治体に問い合わせをしてみて、補助金があるかを確認してみてくださいね。

□CO2ゼロ工場とは

最後にCO2ゼロ工場とは何かについて紹介します。
世界では急速にCO2削減対策が進められています。
その中で注目を集めているのが、CO2ゼロ工場です。

これは、CO2の排出量が実質的にゼロとなる工場のことを指します。
ここで重要なのは、実質的にゼロになるという点です。
例えば、工場で何かを生産する際には、どこかの工程で必ずCO2が発生しますよね。
ここで作り出されるCO2を発生させないようにするのはほとんどできないでしょう。

では、CO2ゼロ工場とは何なのでしょうか。
太陽光発電で電気を作ったり、植林をしてCO2を吸収する仕組みを使用したりすることで、排出した分のCO2を相殺するということです。

CO2の排出量を減らすためには、エネルギーの消費量とCO2排出源単位を下げることが求められます。
CO2排出源単位とは、燃料を燃やしたり電気や熱を使用したりするといった一定のエネルギー使用に対して、CO2がどれくらいの量排出されるのかを示すものです。
簡単に説明すると、エネルギーの使用を最低限まで減らし、CO2の排出も減らすということです。

CO2ゼロ工場の実現のためには、取り組みポイントの中でも説明した内容を実践していく必要があります。
省エネ化、再生可能エネルギーの使用に関しては、特に重要です。

CO2ゼロ工場の実現はなかなか厳しいかもしれません。
しかし、これからの地球環境を守るためには、CO2ゼロ工場を目指して活動することが求められています。

□まとめ

今回は、CO2削減が必要な理由と取り組みのポイントについて紹介しました。
CO2ゼロ工場を目指そうと思った方はいらっしゃるでしょうか。
まずはポイントを参考にしながらできる範囲で進めていきましょう。
補助金については、環境省や自治体のホームページをこまめに確認することをおすすめします。

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