「ジブクレーンの種類について知りたい」
「ジブクレーンを使用する際の注意点を忘れてしまった」
このようにお考えの方は多くいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、ジブクレーンの種類と使用時の注意点を紹介します。

□ジブクレーンの種類について紹介

ここではジブクレーンの種類を紹介します。
まずはジブクレーンがどういったものなのかを確認していきましょう。

ジブクレーンとは、ジブが設置されており、先端の滑車に巻き上げ専用のロープがあります。
そのロープを利用して荷物をつり上げます。

ジブが何かわからないという方もいらっしゃるでしょう。
ジブとは、旋回可能な腕のことを指します。
法令ではジブという言葉が使用されることが多いですが、メーカーによってはブームと呼ばれることもあります。
ただしこのブームという言葉には補助ジブが含まれていない点には注意してください。

では、ジブクレーンの種類を8つ紹介します。
1つ目は、低床ジブクレーンです。
こちらは固定されているものと、走行できるものがあります。
走行式に関しては台車の上に旋回レールを取り付けて使用します。
埠頭や岸壁の荷役作業に採用されたり、高層ビルの建築で採用されたりすることが多いです。

2つ目は、高脚、片脚ジブクレーンです。
こちらは門のような形の架構の上に取り付けます。
走行するタイプのものが多いです。

3つ目は、塔形ジブクレーンです。
こちらは高いタワーの上に起伏するジブを取り付けたものです。
クライミングできないという特徴があり、造船所の艤装で採用されることが多いでしょう。

4つ目は、クライミング式ジブクレーンです。
こちらは工事の進捗に応じて旋回架構をせりあげられ、せりあげる際にはマストを継ぎ足していきます。
具体的な方法としては、油圧シリンダの伸縮を利用するタイプと昇降ワイヤロープの緊張を利用するタイプがあります。
構造ビルや大型建築物の工事をする際に採用されることが多いでしょう。

5つ目は、つち形クレーンです。
こちらは、先ほど紹介した塔形の上部に水平ジブを取り付けたものです。
形がハンマーに似ていることからハンマーヘッドクレーンと呼ばれることもあります。
また、固定するものと走行するものに大別され、固定式は巻き上げ、旋回、横行ができ、後者は走行できます。

6つ目は、引き込みクレーンです。
こちらは少し特殊でジブを起伏させても吊り荷を水平に保てます。
安全性や作業効率という点で優れています。

7つ目は、ポスト形ジブクレーンです。
こちらはポスト周辺の旋回体が旋回するというシンプルな構造です。
巻き上げと旋回が可能です。
種類としては、傾斜ジブでジブが起伏するタイプと水平ジブでジブが横行するタイプがあります。

8つ目は、壁クレーンです。
こちらは建物の壁や端に取り付けられるものです。
能力自体はそれほど優れているわけではないので、主に補助役として採用されることが多いです。

□ジブクレーンを使用する際の注意点とは

ここまではジブクレーンの種類を中心にお話ししました。
ここからは実際に使用する際の注意点を紹介します。
注意点を参考にしながら事故やトラブルが発生しないよう十分に気をつけてくださいね。

1つ目は、クレーンの性能を超えた使用をしないことです。
これは当たり前かもしれませんが、荷重が基準よりも重いと破損したり、重大な事故を引き起こしたりする可能性がありますよね。
おすすめとしては、性能表を見たときに記載されている数値の80パーセント以内に抑えると良いでしょう。

2つ目は、性能表はアウトリガーを完全に出した時の出力であるということです。
この前提を知っているとそうでない場合では、事故の発生率が大きく変わってくるでしょう。
アウトリガーは完全に張り出せるように段取りを行ってくださいね。

3つ目は、アウトリガーの下の養生を忘れないことです。
ご存知かもしれませんが、アウトリガーの下は大きな負荷がかかります。
そのため、しっかりと養生をしておく必要があります。
中でも25トン以上のラフタークレーンなどを使用する場合は注意しましょう。

4つ目は、作業内容の確認、障害物の確認です。
これらの確認を怠っていると事故につながります。
面倒に感じる作業かもしれませんが、徹底して行ってくださいね。

5つ目は、電線には皮膜保護を行うことです。
単に電線といっても作業に影響を及ぼす可能性があるものです。

6つ目は、リミットの解除、オペレーターの指示には従うことです。
オーバーロードは重大事故につながるので気をつけてくださいね。

7つ目は、作業半径内に立ち入り禁止措置を実施することです。
作業半径内に人が誤って人が立ち入ってしまうととても危険ですので、実施を忘れないようにしてくださいね。

8つ目は、合図者は不安定な場所での合図をしないことです。

9つ目は、吊り荷は垂直に上げることです。
垂直方向への吊り上げが基本となっているので気をつけてください。

□まとめ

今回は、ジブクレーンの種類と使用時の注意点を紹介しました。
ジブクレーンの種類についてお分かりいただけたでしょうか。
使用時の注意点はしっかりと頭に入れておいてくださいね。

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