この記事をご覧の皆さんは
「工場でよく用いられる屋根工事の種類って何だろう」「雨漏りした場合屋根はどのように修理すれば良いのかな」
このようなお悩みを抱えているかもしれません。
そこで、今回は工場の屋根工事の種類や雨漏りに対する屋根の修理方法について解説します。
□屋根工事をする前にまずは工場の屋根の種類を把握しましょう!
工場に設置されている屋根は通常のものとは屋根材や面積が異なっており、当然修理やメンテナンス方法も異なります。
そこでここでは工場の屋根の種類について詳しく解説します。
一般的な住宅の屋根にはスレートやガルバリウム鋼板、瓦などが使用されています。
一方で倉庫や工場に使用されている屋根材にはほとんどの場合金属屋根や波形スレート屋根の2種類が使用されており、機能性を重視した設計の屋根が特徴です。
折板屋根は金属を台形に連ねるようにして加工した屋根のことです。
このように折り込んだ形状にすることで、一般の住宅にはない高い強度を期待できるのです。
ただ、強度が高い一方でさびやすいことがデメリットと言えるでしょう。
この屋根を用いる場合は入念な防さび、防水対策が必要です。
波形スレートはセメントと繊維を混ぜ込んだものを波形に加工した屋根です。
この屋根は耐久性や耐火性、遮音性に優れており、他の屋根材に比べて安価というメリットがあります。
一方で土埃が付きやすく汚れやすかったり、古い建材の場合はアスベストが含まれている可能性があったりするので、事前に把握しておきましょう。
□工場の屋根の工事で最も多い種類は何?
工場や倉庫などに使われる屋根の修理内容で最も多いのが雨漏りです。
また、工場や倉庫には屋根裏がないため天井がそのまま屋根になっていることが多く、一度雨漏りが発生すると設備を水で濡らしたり工場の運転が遅れたりする原因になってしまいます。
では雨漏りはなぜ起こるのでしょうか。
これには以下のような理由が挙げられます。
・屋根材をつなぐボルトがさびている
・台風や雪などで屋根材が変形する
・さびなどの影響で屋根材が傷み穴があく
雨漏りの多くは施工不良や材料の劣化、設計ミスなどが原因です。
その中でも、ご紹介してきた工場や倉庫などの大規模施設の雨漏りで最も多いのが経年劣化によるものです。
例えば塗装がはがれて金属部分が剥き出しになってしまったり、屋根材同士をつなぐボルトがさびてしまったりするなどの症状のほとんどは経年劣化が原因です。
また大規模工場の場合は一般的な住宅とは違い、屋根が広い分補修費用が高額になってしまいます。
さらに雨漏りが発生することで生産効率が低下したり設備が壊れたりすることにもつながるので、雨漏りが発生する前に劣化箇所を把握しておくことが重要です。
□工場で雨漏りが起こった際の屋根の修理方法をご紹介!
それでは雨漏りが発生した際はどのような修理を行うべきなのでしょうか。
修理方法は大きく分けてその都度損傷した部分を修理する方法と屋根全体を新しくする方法があります。
そのうち、屋根全体を取り替えて耐久性や防水性を向上させる修理法は長い目で見ればコストを抑えられますし、また内部の設備や製品の被害を予防できるため、おすすめです。
ここでは主な屋根全体の修理方法とそれぞれのメリット・デメリットを解説します。
カバー工法は元々の屋根の上に新たに屋根を施工する工事方法のことです。
この工事のメリットの1つは古い屋根を撤去する費用を抑えられることです。
特にアスベストを使ったスレート屋根を使用している場合、撤去しようとすると解体するのに高額な費用がかかってしまうため、このメリットは嬉しいですよね。
また新た機能を加えられることもメリットの1つと言えるでしょう。
屋根の間に防音材を入れて騒音対策をしたり、断熱材を入れて快適な環境を実現できるのです。
一方既存の屋根によっては上に施工する屋根の形状や材質が限られることもあります。
また室内に既存の屋根材が露出している状態だと、地震で落下したり、アスベストを使用する場合は作業者の方に健康的に悪影響を及ぼしたりする可能性もあります。
葺き替え工事は既存の屋根を撤去し新しい屋根をのせる工事のことです。
自由に屋根材を選べ、古い屋根を残さないのでカバー工法のデメリットであった落下や健康被害などの危険性を抑えられます。
しかし材料の落下を防ぐために工事中に足場を設けたり、工事の稼働を一時的に止める必要があったりするのが大きなデメリットかもしれません。さらに人件費や製造のロスを考慮すると多額な費用が必要になることも難点でしょう。
□まとめ
この記事では、工場の屋根の工事について解説しました。
工場の屋根には金属屋根や波形スレート屋根が使われています。
工事方法にはカバー工法や葺き替えがあり、メリットやデメリットを把握したうえで選択しましょう。
この記事を工場の屋根工事をする際の参考にしていただけると幸いです。