「大型機械の移設工事に関する手順が分からない」
「機械移設の費用における相場はどのくらいなのだろうか」
工場に大型機械を設置していて移設を検討される方には、このような疑問をお持ちの方も多いです。
そこで今回は、設備撤去および移設工事の概要と手順、費用を紹介します。
ぜひ参考にしてくださいね。

 

□設備撤去・移設工事の概要と手順をご紹介!

設備撤去・移設工事では、主に以下の3つの工事を行います。

・電気、水道、排水の配管、排水桝の設置
・床の塗替え
・試験装置やクーリングタワーの移設

施行手順は次の通りです。 

まず、撤去後の装置、機器設置場所の打合せを行います。
この打ち合わせをしっかり行うことで、スムーズかつ後悔のない工事を実現します。
この際に、配管・配線についても計画します。

続いて、室内の空調機器などの設備や大型機械を撤去します。
そして蒸気、電気、水道・井水、冷却水の配管、有圧扇の敷設などの工事を行います。

これらの工事が完了したら、空調機器の外機撤去並びにクーリングタワーの移設を行います。
クーリングタワーとは、冷暖房設備の冷却水を冷却する仕組みのことです。
冷却水を効率よく循環利用するためにはなくてはならない装置です。

その後は排水升設置の床抜き、設置を行います。
さらに、排水升用配管を排水本管へ繋いで、配管類の保温作業をしたら配管設備が使用できるようになります。
最後に床の下地処理、床塗装をして床養生を行い、部屋に新しく設置する設備を運び込みます。
こうして設備移設工事が完了します。

工期はおよそ2か月です。

 

□設備撤去・移設工事の費用について

*参考価格

機械別に実際の工事の例に基づいた参考価格を紹介します。
費用相場は機械や施行会社によって変わるので、大体の目安として参考にしてくださいね。

まずは、マシニングセンタの移設作業です。
マシニングセンタとは加工の段取りをインプットすることで、中ぐり、フライス削り、穴あけ、ねじ立て、リーマ仕上げなど多種類の加工を連続で行えるNC工作機械のことです。
3トンのマシニングセンタを2機移設させる場合に、かかった費用は17万円程度でした。

続いて、プレス機械の輸送・搬入・据付作業です。
プレス機械は、金属の板材をプレスして製品を成型するための機械です。
複雑な形でも成型できるため、さまざまな工程で使用されます。
16トンのプレス機械を1機移設するのにかかった費用は30万円程度、8トンのものを1機移設する工事では12万円程度でした。

最後に、専用機の輸送・搬入・据付作業です。
3トンの専用機を1機移設するのにかかった費用は、75000円程度でした。

このように、大型機械の移設工事は、機械の重量や数量によって大きく費用が異なることがお分かりいただけたと思います。
また、移設に使用するトレーラーやクレーン、トラックなどの種類によっても費用が変わります。

 

□機械装置の移設費用に関する税務上の取扱いについて

機械装置の移設費用は、税務上で資本的支出となる場合と修繕費となる場合があります。
それぞれどう違うのか解説していきます。
一般的に、機械装置の移設費は修繕費等として損金に含まれます。
しかし、移設の目的によっては資本的支出とみなされ、取得価額に算入されます。
資本的支出とみなされるのは、移設によってより効率的な生産ができるようになるケースです。
例えば、次のような例があります。

まず、新規設備を導入する際に既存設備の配置換えを行う場合です。
この場合には、配置換えによって発生する既存設備の移設費用が、修繕費に含まれるのか資本的支出に含まれるのという問題が発生します。
新規設備の導入に付属する形で移設を行い、それによって機械装置の効用や価値が高まるものではない場合には、修繕費に含まれます。
一方、新規設備の導入をきっかけに既存設備の生産効率が高まる配置に変える場合は、資本的支出とみなされます。

続いて、公共事業の施行に伴う移設についてです。
住み良いまちづくりのために道路や公園などを作るために、公共事業に土地を提供することもあるでしょう。
収容換地等に伴い機械装置を移設する場合は、それによって機械装置の効用や価値が高まる場合でも、修繕費として認められます。
また、被災した工場でも移設費用は修繕費に該当します。

工場の廃止に伴う移設の場合にも、修繕費として認められます。
例えば、2つの工場で同種の製品を生産していて、生産量の減少に伴い1つの工場にすべての機械をまとめる形にする場合などです。
このようなケースでは、集中生産やより良い立地条件において生産を行う場合の移設とみなされません。

 

□まとめ

今回は、機械移設工事についてお伝えしました。
工場工事メンテナンス大阪.comは、建築業許可票(機械器具設置工事業 、管工事業、 鋼構造物工事業)を有する株式会社藤浪が運営しております。
大阪府を中心に近畿圏内なら、あらゆる施工をワンストップで対応可能です。
設備撤去・移設工事はぜひ当社にお任せください。

 

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