本記事では、工場内でよく発生する事故の例から具体的な安全対策工事の例などについて紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
工場でよく起きる事故の例
挟まれ・巻き込まれ
工場内には回転機械やベルトコンベア、プレス装置など、可動部を有する設備が多く存在しており、作業者が不用意に手や身体を近づけた際に、挟まれや巻き込まれ事故が発生しやすいです。
転倒
工場内は、油や水、粉体などの飛散によって滑りやすい状態のため、作業者が転倒する事故が発生しやすいです。また、床材の劣化や段差、凹凸などがあると転倒のリスクが高まり、搬送作業中や視界が遮られた状態での作業時には特に危険が増します。
転落
高所での作業や足場を移動する作業中に、バランスを崩して転落してしまうことが多くあります。昇降階段や仮設足場の使用時には、ちょっとした注意不足や足元の不安定さが致命的な事故に直結する場合があるため、注意と対策が必要です。
有害ガス等による健康被害
工場内で使用される化学物質や粉塵、有機溶剤などは、長期間の吸引により作業者の健康に悪影響を及ぼす恐れがあります。特に密閉空間や換気の悪い場所での作業では健康被害のリスクが高いため、早期に対策を行う必要があります。
工場の事故のリスクを減らすために重要なポイント
工場の事故のリスクを減らすためには、日々の現場管理において安全意識を高める取り組みが必要です。特に、5S活動とKYT(危険予知訓練)の実施は、事故防止の基本的かつ有効な手段として重要な役割を果たします。
5Sとは「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」の頭文字を取ったもので、安全衛生活動の基礎となる考え方です。作業現場を常に清潔かつ整然と保つことにより、転倒や接触といった物理的なリスクを未然に排除することできます。
また、KYTは、作業中に潜む危険を事前に予測し、対策を講じるためのトレーニングです。作業開始前に作業工程における危険箇所を洗い出し、どのような事故につながるかを想定しながら意見交換を行うことで、現場での注意力が高まり、ヒヤリハットの発生を抑制することができます。
工場の安全対策工事例
安全柵・手すり設置工事
高所作業場所や通路端に手すりや安全柵を設置することで、作業員の転落リスクを大幅に軽減できます。特に老朽化した構内や、足場が不安定な場所に必要な工事であり、素材や強度を考慮して施工する必要があります。
塗床工事
工場内の転倒などを防ぐために、塗床工事を行うことで床の摩耗や滑りにくさを改善することができます。また、耐油性や防塵性を備えた塗床工事を実施することで、油の飛散や粉塵の蓄積による転倒のリスクを減らすことができます。
集塵機・局所排気装置設置工事
切削・研磨などを行う金属加工の現場や薬品などを取り使う工場では、粉塵や体に害のある物質が発生しているため作業者の健康に悪影響を及ぼす恐れがあります。そのため、集塵機や局所排気装置の設置を行うことで作業場を衛生的に保ち、作業員の健康被害のリスクも下げることができます。
安全カバー設置工事
工場内に設置されているベルトコンベアやモーターの駆動部などは巻き込まれなどが特に発生しやすい設備です。そのため、対策として安全カバーの設置を行うことで衣服や手足などの巻き込まれを防止することができます。
当社の安全対策工事事例
安全柵・手摺修繕取付工事
本事例は、既存の安全柵に高さを追加する工事です。お客様より「より一層の安全対策を講じたい」とのご要望を受け、ご相談をいただきました。通常は現場での採寸・製作・施工を行いますが、今回は追加分の安全柵を事前に製作し、現地では既存柵に溶接するのみの対応としました。この方法により、工期の短縮と工事費用の削減を実現することができました。
排気ダクト設置工事
新規設備の導入に際し、室内に発生する蒸気の排出手段がないとのことで、排気ダクト設置のご依頼をいただきました。まず、設備付近に蒸気を効率よく捕集するためのフードを設置し、その後、現場の状況に適した排気用ファンの性能を選定し、設置を行いました。あわせて、ダンパーおよびスパイラルダクトの設置も実施しました。
工場の安全対策工事なら工場工事メンテナンス大阪.comにお任せください
今回は工場の安全対策工事についてご紹介しました。安全対策は「事故が起きてから考える」のではなく、「事故を未然に防ぐ」姿勢が何よりも重要です。株式会社藤浪では、お客様のご要望やお悩みに合わせて工場改善・効率化のご提案から施工まで対応いたします。お困りの方はお気軽にご相談ください。